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ウツワ/Visual Merchandising
2024.6.26

POPUPストア出店の費用を知ろう!成功するためのコスト分析

こんにちは。行動学に基づくロジックと、心理学に基づくエモーションの2軸で売れるVMDを実践するVMDディレクターのサイトウです。

今回は最近のトレンドでもある「POPUPストア出店」に関していつものVMD目線からはまた違った角度でお話していきます。

その違った角度とは・・・ずばり「コスト」です。
通常の出店よりも簡単にローコストで出店できると言われていますがほんとに?と感じたことはありませんか?
これは比較対象が「通常出店」のため、それに比べりゃ安いよ。と、いうことです。
通常出店は初期コスト(施工や販促や諸々)が商業施設の場合、坪単価でどんなに安くても25万〜で通常はだいたい40万ほど、高いと70万以上となります。

こう考えるとPOPUPストアは確かに安いですよね・・・ってレベルですが、実際にはそれなりにコストはかかってきます。

今回はそんなPOPUPストアのコストの相場などを具体的にお教えします!

POPUPストアー出店で悩まれている方の参考になれば幸いです。

目次

POPUPストア出店にかかる費用とは

まずはじめにPOPUPするのにそんなにお金かかるの?なににかかるの?と思われる方にむけて説明すると、

①場所代
②装飾や陳列用の什器などのレンタル費用
③人件費
④販促費

などがあります。

④は自社で完全にコントロールできるので別として、どうしても会場や期間などにより変動しながらも必ず発生する①〜③を今回はお教えします。

①は固定の家賃と変動の売上歩率にわかれ、②はVMD費と言われるもの、③は販売や運営に関わる人代のことをさしています。

この①〜③の説明と具体的な金額をお伝えしますので皆さんが出店されるさいの参考にしてください。
場所や期間などさまざま要因で変動しますのであくまで目安として見てくだいね。

家賃

POPUPストアの出店において、家賃は最も基本的かつ重要なコストです。立地や期間によって大きく異なりますが、路面のようなレンタルスペースは一般的には一日あたり数万円から十数万円程度が相場です。商業施設よりもレンタル期間に融通が効くので短期間の出店により試験的なマーケティングも可能です。商業施設でも固定家賃の場合がありますがごく少数なので基本的には次に説明する「売上歩率」を参考にしてください。

家賃の交渉や契約内容の確認は、コスト削減のためにも慎重に行うことが大切です。

売上歩率

売上歩率とは、POPUPストアの売上に応じて支払う手数料のことを指します。これは固定家賃とは異なり、売上に比例してコストが変動するため、売上が多ければ多いほど支払いも増える仕組みです。一般的には売上の15%程度が相場とされていますが、契約内容によってはこれ以上になることもあります。この仕組みは、出店者にとってリスクを分散できるメリットがありますが、同時に売上が上がれば上がるほど支払いが高額になるため損した気分になることも。売上歩率の設定や交渉は、出店計画の収支予測において重要なポイントです。

ちなみに商業施設でもファッションビルやショッピングセンターの方が低く15%〜20%程度、百貨店は25%〜35%程度となっています。
この違いはFB/SCは基本的に本当の場所代のみなので率が低く、百貨店はレジ対応やゴミ処理、電気代や空調費などの共益費込みなので高くなっています。FB/SCは全て込みにすると22〜25%ほどになります。

例)百貨店35%の場合
売上(5,000,000円)×歩率(35%)=家賃(1,750,000円)
例)FB/SC16%の場合
売上(5,000,000円)歩率(16%)=家賃(800,000)
上記に別途込み処理、空調、電気など入りますが百貨店に比べると比較的に安価な金額で出店可能

VMD費

VMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)費とは、店舗のディスプレイや装飾にかかる費用です。POPUPストアでは、限られた空間と時間でいかに魅力的な演出をするかが鍵となるため、この費用も無視できません。具体的には、什器のレンタル、ディスプレイアイテムの購入、デコレーションの設置費用などが含まれます。プロのVMDコンサルタントを雇う場合、その報酬も考慮する必要があります。POPUPストアの成功には、視覚的なインパクトが重要であるため、この投資を惜しまないことが、結果的に高い売上を生むポイントとなります。

設定としては装飾・レンタル・施行・コンサルフィー全て込みで売上予算の15%程度に収まるのが理想で、大きく予算を取る場合は20%以上、ローコストの場合は10%程度が目安となります。

例)レンタル什器
レンタル代金(単価はラック、マネキンなど平均で8,000円)×個数(平均10個)=レンタル代(80,000円)
上記に加えて搬入搬出費用(車代として片道50,000円(倉庫からの距離による))、現場管理費(35,000〜50,000円)、積み下ろしアルバイト代(一人8,000円×5人)としておおよそ150,000〜200,000円ほどかかるのでレンタルと合計すると220,000〜280,000円となります。
正直、少数のレンタル什器の場合はレンタル代よりも諸経費の方が高くなるので初めて見積りをみる人にとっては「なぜ?」となると思いますが実態はこのように人代や車代が大きなウエイトを占めています。

人件費

POPUPストアの運営にはスタッフの配置も不可欠です。販売スタッフ、レジ係、在庫管理担当者など、必要な人数と役割に応じて人件費が発生します。特に短期間の出店では、臨時スタッフの採用や、既存の従業員を一時的に配置転換する場合のコストが加わります。アルバイトやパートタイムスタッフを活用することでコストを抑えることも可能ですが、トレーニングや管理の手間が増えることを考慮する必要があります。さらに、営業中の休憩や交代勤務のスケジュール管理も重要です。人件費の見積もりと管理は、効率的な運営のために欠かせない要素です。

ここも地域や雇う人材のスキルやキャリアで変わりますが1週間3名体制で考えると交通費別途としてだいたい35万〜45万ほどはかかってきます。
派遣やバイトを減らしてなるべく自社の人材で賄うことでコストを抑えることができるのでレジなどの専門職を派遣やバイトに任せ、接客は自社スタッフでおこなうところが多い傾向にあります。

まとめ

POPUPストアの出店には、家賃、売上歩率、VMD費、人件費といった様々な費用がかかります。立地や期間、規模によってこれらの費用は大きく変動しますが、適切な予算管理とコストコントロールが成功の鍵となります。どの費用も重要であり、全体のバランスを考えながら計画を立てることが求められます。特に、視覚的な演出やスタッフの配置に注力することで、限られた期間内で最大限の効果を発揮することができるでしょう。効率的な運営と魅力的な店舗づくりを通じて、POPUPストアの成功を目指しましょう。

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