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ウツワ/Visual Merchandising
2024.1.24

店舗で必要なVMDスキルとは?数値的根拠を基に組み立てるVMD戦略が売上を上げる鍵。感覚ではなく仕組みとしての店舗VMDを確立する

こんにちは。行動学に基づくロジックと、心理学に基づくエモーションの2軸でVMDを言語化するVMDディレクターのサイトウです。

今回は迷走しがちな店舗VMDについてどのようにすればうまく運営ができ、売上を上げることができるのか?をお伝えしていきます。

はじめに私のキャリアはアパレル販売員からスタートしていますので、店舗VMDのジレンマや本部との対立などさまざまことを経験してきました。

そのキャリアを経て今感じるのは「意思の疎通ができていない」ということです。
さらに噛み砕いて言えば「本部発信の戦略意図を理解していないので店舗VMDの解像度が低い」ということです。

この要因としては本部はイメージ優先で現場をわかっていないと感じたり、本部のVMDが各店舗の状況に合わせて戦略組み立てられない(店舗数の関係で物理的に)など思考の隔たりと物理的要因によって発生しています。

それでもここ最近はそのような対立構造も減ってきているのですが(本部VMDが店舗スタッフからなる方が増えているので)それでも店舗はしっかりとしたVMD教育がされていないところが多く、スキル面やVMD戦略の立案に対してうまく機能しておらず、属人的な部分がまだまだ多く見受けられます。

そんな問題を解決する店舗VMDに必要なスキルやマインドをお教えします。

目次

店舗VMDは数値を誰よりも理解する

これは単純にブランド全体、自店舗、近隣エリアの自ブランド他店舗、同館内の他ブランドの売上動向を把握することです。

難しい決算書を読むなどはなく前年、本年の売上動向です。

自店で把握するべき数字を細かく言うと

・総売上
・プロパー売上
・バーゲン売上
・入店客数(可能な場合のみ)
・購入客数
・客単価/セット率/一点単価
・アイテム別売上点数/売上額
・主要品番の在庫
・今後の納品スケジュールと数量

上記の数字を把握することでVMD戦略の精度がUPします。

なんとなくの感覚で店舗のVMD編集をおこなうと売れても売れなくても効果や結果に対しての検証ができず行き当たりばったりな打ち出しになります。
それを防ぎ、「なぜそうするのか?」を理解して行い、検証していくことが店舗の財産となり、打ち手の立案や不調時の打開策につながっていくのです。

それではそれぞれの数値を把握する意味を解説していきます。

数字を理解する意味とその効果

上記の数字を理解するとどうなるか?の概要は前述しておりますが、細かくそれぞれを数字がどのようにVMD戦略に関係しているか?を解説していきます。

総売上

言わずもがな。店舗全体のコンディション確認です。

目標としている数値に対して進捗はどうなのか?改善が必要か、それとも順調でこのまま維持できれば良いのか?など一番大枠の考え方を決める指標です。前年改善度、予算費などと合わせて把握してください。

プロパー売上/バーゲン売上

こちらはひとまとめにしてもOKです。要は自店の売上構成比がPとBでどのようになっているか?が指標として必要です。なぜならばプロパーが売れていれば商品力が好調でうまくレイアウトをすればより効果的な売上貢献度が見込めます。逆にBが売れていれば通常品の力が弱く値引きによって成り立っているのでプライス戦略としてのPOPの露出や什器に占める割合の変更が必要か?などレイアウトの構成比に影響してきます。

単純に売上だけ見て売れてる!となり、プロパーを軸に組み立てて失敗した。などあり得るのでこの構成比をしっかりと把握することで戦略立案の際にズレが生じないようにします。

入店客数

VPやファサード(店舗の通路に面した部分)の打ち出しがうまくいっているのか指標となります。

VP部分やファサード部分の商品配置によりキャッチになっているもの、またはキャッチになるように考えて配置したものが機能していればこの入店客数は向上し、失敗していれば現象もしくは維持となるので仕掛けた施作がうまくいっているか?の指標に、検証ながら修正や変更を加えます。

入店客数=見込み客獲得数なので購買率から必要な客数を算出してそこを目標にして達成するためのVPや仕掛けを立案しましょう。

購入客数

こちらは購入率と紐付きます。そこで確認できるのがIP=買いやすく、選びやく陳列できているか?となります。このIPがしっかりできているとお客様は買い物がしやすく購入率があがります。
逆にIPが乱れていると手に取りづらく、選びづらいため購入に至らないケースが増えてしまいます。

客単価/セット率/一点単価

この三つの指標を確認することでVMD的には「どのように売れたか?」から「どのように売れて欲しかたか」の売り方の計画の成否が確認、または戦略立案の際の「どのように売れてほしいか」の目安となります。
まず、セット率ですが、この指標が高いとレイアウトのゾーニングがうまくはまり、セット販売につながっていると言うのが一点、店内導線計画に基づき配置した商品や什器がうまく機能しており、滞在時間の延長による購入率の向上とセット販売の成立が増えた。とも分析できます。

そのどちらか?についてはVMD編集の時点でどのように売りたかったの売り方計画をもとに考察してください。

アイテム別売上点数/売上額

アイテム別はレイアウトに紐付き、どのアイテムでどのような売れ方を計画するか?をもとにゾーニング、レイアウトを計画する際の指標とします。
例えばジャストアイテムとしてアウターを売り込み売上の軸としたい場合は優位置ある什器に配置するとともにダブル展開として壁面にもアウターを集積して訴求を強める。といったようにどこに何を置いてどの程度売るのか?を前年と直近のアイテム別売上点数から導き出して什器に対する占有率や優位置にある什器への展開などを計画していきます。

主要品番の在庫

主要品番の在庫としていますができればほぼ全ての在庫を把握することが望ましいです。
まぁなかなkそこまではできないのですが・・・

この在庫把握は売り込む商品の選定とどの程度の今のレイアウトがキープできるのか?につながります。売れ筋を優位置に露出させても在庫がなくて日々、もしくは時間によって変更しなければならないのは負担になり、また在庫のないものを売っても売上の総額を上げるには貢献度が低くなるため、在庫と相談しながら展開位置と期間を決める必要があります。

もちろん在庫の少ないものを最終消化として売り切るために優位置へ露出するのも戦略です。

今後の納品スケジュールと数量

こちらも自店在庫の把握と同じような理由ですがそれよりも少し先の目線での戦略立案にしようします。例えば納品スケジュールで月〜2ヶ月、3ヶ月さきまでのレイアウトプランを立てたり、今は自店在庫が少なく打ち出してもすぐに在庫切れしてします商品でも、さきざきに追加納品のスケジュールがあることがわかっていれば今打ち出して消化し、追加のタイミングで再度露出を高めることや、追加があるまで温存して追加のタイミングで綺麗に揃った品揃えで露出強化するなどが決められるからです。

目の前のことして理解していないと半期、通期の予算達成に向けた計画は立てられないのです。

以上のような理由で数字の把握が必要となり、その効果や指標となる数字がわかれば計画立案の際にどの数字を根拠に立案すれば良いのがわかるので経験や勘に頼らず誰もが計画を立案できるようになります。

まとめ

このようにVMDは感覚だけではなく数字を根拠として戦略を立案し、実践、結果検証のサイクルを回すことで精度の高い「売れるためのVMD戦略」が仕組みとして根付いていくのです。

なかなか店舗VMDがうまく機能していない、今のVMDが良いのか悪いのかいまひとつわかっていないなどの問題を抱えている店舗はこのように数字をもとに計画して実践していくことで間違えても成功しても再現性のある仕組みVMDをまわすことができるようになります。

当然本部のVMD戦略を受けての店舗VMD戦略(本部からみると戦術)ですのでハレーションにならないようにうまく実践してくださいね。

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