VMDを勉強したい!VMDを目指したい!という人向けの基礎講座 vol,8〜グラデーションやコントラストなど色の使い方を考える〜
こんにちは。行動学に基づくロジックと、心理学に基づくエモーションの2軸で売れるVMDを実践するVMDディレクターのサイトウです。
8回目の今回は「カラーに関するアレコレ」です。
ハンギングで陳列をするにも、フォールデッドで陳列するにもはたまたディスプレイなどにもこの「カラーに関するアレコレ」というのは重要で、お客様が遠目から見た際にも①カラー②デザイン③素材の順に認識するので店舗の第一印象を与えるといっても過言ではないほど重要です。
そんなカラーに関する基礎知識と陳列する際の考え方、判断基準をお伝えしていきます。
前回の7回目はディスプレイをより魅力的に見せるための必須条件をお伝えしていますのでこちらもご確認ください。(前回の記事はこちら)
目次
基本的な色の見え方
色見え方とは色彩検定などのテキストにあるような光の屈折率が〜などのことではなく、VMDの基本となる見え方としては大きく「ベーシックカラー」と「アクセントカラー」、「トレンドカラー(テーマカラー)」の3つに分けられます。
ベーシックカラーとはそのままで白や黒、グレーやベージュなどのトレンドに左右されずに定番として常に店頭にあるカラーをさします。
アクセントカラーとは「ベーシックカラーの中にあるポイントとなるカラー」のことで全体的な戦友面積としては5%程度といわれています。
最後にトレンドカラー(テーマカラー)とはシーズンごとに発表される「このシーズンは〇〇カラーがトレンドですよ」という中からセレクトされたカラーで、市場を見ると同じカラーがたくさん溢れているのはこのトレンドカラーが国際流行色委員会によって決められ発表されているからです。
といえトレンドカラーは1色ではなくなかりの数発表されるので色ブレはありますが、ターゲットが同じようなブランドではにかよるのは仕方がないですね。
ちなみに、カッコでテーマカラーとしているのはトレンドカラーを元に各ブランドがシーズンの一押しのカラーを決めているのでトレンドカラー≒テーマカラーのような見え方になるからです。
このようにカラーの見え方はどこで見せるか?店舗の占有面機は?などによりベーシック、アクセント、トレンドに分類されますので、どの色をどのように見せるかの基本的な判断材料として覚えておきましょう。
カラー展開の種類
カラー展開はベースとなる手法は多くなく覚えやすいので今回でしっかり覚えてしまいましょう。
①グラデーション
一番有名だと思うカラー展開手法はやはりこれ、グラデーションだと思います。
このように明〜暗、暗〜明というように色の並びが綺麗に整列するように見えるので落ち着いたイメージを与えます。
また、明から始まる場合は奥行きがあるように見え、暗からの場合は近くに感じるといった印象もあります。これは暖色、寒色にも同じことが言え、暖色だと近くに感じ寒色だと遠くに感じるといったものです。この印象を上手く使うと色の広がりや落ち着き、またはその逆で躍動感や親近感などの印象を与えることができます。
②リピート(リピテーション)
言葉通りの同じ配色を繰り返す手法で、このリピートは配色だけではなくアイテムにも同じく通じる手法です。
同じ色味を繰り返すことで安定感と整理された綺麗な印象を与えます。
グラデーションに比べると広がりや奥行きなどを感じさせる手法ではないですがかわりにリズムがうまれ、お客様の目線をテンポよく動かすことで飽きずに見やすい印象を与えます。
③中光り
こちらも言葉通りに中央が一番明るく左右端に向かうほど暗くなる配色。この手法の与える印象はさゆ対象に見えることから安定感と落ち着き、また高級感を与えます。
また、暗いカラーが多い場合などにも左右に暗いカラーを分けるので重たくならずにすっきりと見せることができるためそのような場合にも活躍する手法です。
まとめ
今回は基本的なカラー展開手法をお伝えしましたがこれらが全てではなくさまざまなオリジナルやその場に合わせた手法、与えたい印象に近づけるための組み合わせなどさまざまな要因によりカラー展開手法は多く存在します。
ただ、そんな中で一つだけルールというか原則というかを挙げるならば【それぞれのカラーが際立つように組み合わせる】です。
これが守られていないとせっかく考え抜いたカラーの組み合わせで展開しても良さも思いも伝わりません。
ここだけは守ることと、まずは今回の基本の3つの手法を正確に表現できるようにトライしてみてください。それだけでお店の印象がガラリと変わりますよ。