Lee japan(リー・ジャパン)のマンパワー店舗マネジメントからの脱却のきっかけとは?

クライアント : Lee japan 島田様
インタビュアー : PLAY inc Baron Goo

PLAYとの契約当時、島田さんは西宮ガーデンズにおられたんですよね?

そうですね。四元さんとやらせていただいたときは、西宮ガーデンズの店長をしていまして今は東京に席を置いています。

では、まずLEEさんがPLAYと取り組んでいただいていた時を振り返っていただきたいと思います。その当時LEEさんはどんな時でどんな状況でしたか?

弊社は小売より卸しがメインの会社でしたので、小売の仕組みや販売員の育成がマンパワー頼りで本来あるべき知識やマニュアルがほぼ皆無でした。
おそらくそれを懸念して時代的にもお客様の満足度を上げるためにも、そういったマニュアルがしっかり確立されてない状態で小売を続けても実績が伴わないという話になったんだと思います。

それは店頭の人間としてもずっと思っていました。経験がある店長であるほど力量の差が激しくて、それによってお店のレベルが圧倒的に変わってくる。
そこでマニュアルを作らないといけないというきっかけになったが、マニュアルの作り方や育成の仕方のノウハウが弊社に全くないので、四元さんにお力をお借りしたという経緯です。

販売の研修のようなものはなかったようですが、例えば商品の情報共有など店頭の販売員さんを集めて社内で研修をすることが基本的になかった?

一般的なアパレルの会社だったら考えられる全国の店長を集めた店長会や商品を見てもらう展示会などは、常に全店の店長でできず限られた数名の店長が話を聞いてそこから皆に伝えていく流れでした。
ブランドによるかもしれませんがLEEの店長会は年に1回あるかないかでした。そのため横の繋がりも希薄で本当にあるべきものが全くない状態でした。

販売の研修のようなものはなか確かにそれでしたらどこの店舗の誰かもわからないですよね。

SNSで見たり会社の内線で話して人物像を自分で想像しています(笑)四元さんに来ていただくまでは全然横のつながりがなかったですね。

内容としては、例えば統一したマニュアルを作ったり店頭の販売力を上げるためですね?

第1ステップはそこですね。
本当は第2ステップ、第3ステップとご用意していただいたんですが、想像していたよりも第1ステップの進み具合が遅く最終的な結果としては満足できるところまではいきませんでした。

その第1ステップが思ったより進まなかった理由は何かあるんですか?

もともと今まで接客の仕方や会社のルール、マニュアルなどがなかったので、全部店長から店頭のスタッフに口頭で伝えるマンパワーで成り立っていました。最初のスタートダッシュが遅れたのは、教えていたく人が外部から来たことに一旦壁ができたからです。

弊社の悪いところですが(笑)すぐに変えようと切り替えが早い人はなかなか少なくて、みんな一旦身構えて疑うところから始まっていました。そのため、信頼してちゃんと進めようと思えるまでに時間を要したんだと思います。

島田さんの肌感覚になるかもしれませんが、その当時好意的か批判的かでいうと批判的な方のほうが多かったですか?

過半数が疑ってかかるというか、批判的と言うとトゲがあるが、本当にそれでいいのかみたいに斜に構えた態度を取る人間は多かったです。

島田さんはあるべきものがない社内の改善をしていかないといけないと思われていましたが、同じように感じていた方は当時多かったですか?

僕はこの会社で勤務歴が長くて、同じ時期に入ったものは考え方も似通っています。このままでは時代にも沿わないし問題があるなと考えている店長は少なからずいます。
その辺りは横の繋がりもあり、会話する機会も必然的に多い。四元さんとズームでミーティングする時も、集まった店長は同じような考えを持っていたので数名はいました。

そのあたりのマインド的な部分は取り組みをしていく間に変わっていきましたか?

そうですね。今まで新人店長にとっては前任店長からマンパワーで教えられていたものが、きちんと形になったマニュアルができたことで店長のやるべきことが必然的に明確になったと前向きに捉えています。

なるほど。当時PLAYとの取り組みは第1ステップであったかもしれませんが、その中でこれは良かったなと思えることはありますか?

店舗内でスタッフ同士のコミュニケーションが取りにくいこともある。
今は何ハラスメントとか色々あって聞いていいのか質問がしにくい環境の中で、30分でもいいから月に何回面談をしようと取り組みで決めてもらいました。

それを義務化することでスタッフと会話する機会が増えて、仕事以外の話をするきっかけやスタッフの働く目的を聞くことができました。
スタッフと店長のコミュニケーションが必然的にできるようになったのは一番良かったと思っています。

店舗のスタッフ間の関係性が非常に円滑になった?それは今も変わらず?

そうですね。今までと比べると、嫌なことも聞きますが、かなり良くなったと思います。

中で働く人たちが同じ目的を持ったり円滑にいかないと、乗り越えていくには厳しいですよね。

お客様は第三者であり、その第三者の方に気づかれてしまうのは一番良くない。連携が取れていないことは露呈してしまう。だから円滑になったことはすごいプラスだと思っています。

そのあたりは接客面でも何か活かせていますか?

例えばお客様が購入を見送られた後、店長にどうすればいいか聞きたくても店長歴が長い人ほど聞きにくい環境でした。
面談を続けて打ち解けた会話もできるようになり、アルバイトの子でも店長の人物像を想像しやすくなり後々のフィードバックも聞きやすい環境になりましたね。

風通しが良くなった?

まさにそうですね。

そこはお客様にも伝わりますよね?

伝わります。

第2ステップや第3ステップの部分だったのかもしれませんが、当時もっとこうして欲しかったということはありますか?

僕自身も販売のことを教わったわけではなく独学で学んできたので、気付かされることや足りないことがたくさんありました。
ですからどれもやるべきことややった方が良いことだったので、もっとこうして欲しかったというのは僕自身あまり感じていません。

ただ第1ステップから第2ステップへ移る時にレベルが高いなと感じたことはありました。
スタッフのやる気を出して環境に合わせた成長を遂げるために、お店でできることは何か考えて伝えようにも店長によって能力差があった。そこが人によっては難しかったのではないかと思います。

島田さんの周りの店長からもっとこうして欲しいという声はなかったですか?

横の繋がりがある店長同士では問題点とか難しいことは話し合って補っていたので、こうして欲しいという話はあまりなかったですね。

次のステップに進めていれば概ね問題はなかった?

そうですね。特にこのご時世で人件費を抑えて店頭の人を少なくしようとしていた中で、次のステップに進むのが難しかった店長もいました。やりたいこととのレベル差が少しありましたね。

PLAYとの取り組み後のこの約一年いかがですか?良いことも悪いことも今現状はどうでしょうか?

きちんとできている人とそうでない人との差が出てきています。こうしようねと話していたこともその場だけ取り繕ってやっていなかったことなどが露呈している。
先程コミュニケーションが取れるようになったという良い点を挙げましたが、ラウンドしていて振り出しに戻っているような店舗が一部散見しています。 僕は教えてもらった身ですがそれを活かしてまたやろうと思っています。

人が少ない中でどうしたらうまくできるか模索中です。今までは販売員にスポットが当たることが少なかったのですが、会社としても販売員を大切にしようとする方が増えた。
展示会や店長会に呼ぼうという意見が出てきたり、店頭で必要な情報を落とし込むようになったり、もともと販売員だった僕が本社に入ったこともあって比較的販売員の声を尊重してもらえるようになったと思います。

そういう声やアクションは今いる店長さんや販売員さんから声が上がっているんですか?

正直、今たくさん意見が出ているかというとそうでもない。今の店長たちは目の前のことで精一杯で、自分の店のスタッフを守ることとお店の売り上げを上げることに集中しています。
それ以外のところには手がまわらない状況で余裕がないですね。ご時世的にお店が厳しいこともありますから。

現在また新たな課題が出てきているとすれば、コミュニケーションの部分ですか?

そうですね。もともとLEEで取り組んでいただいたのですが、今は直営店という括りでEDWINやALPHAのスタッフの方とも店頭のヘルプで交流したり助け合ってやっています。
言い方悪いですが、スタッフのレベルが低い店も見受けられるので、また1からやり直ししないといけないなと思っていて課題ですね。

それを島田さんがやっていこうとしていらっしゃるんですね?

はい。自分に求められているのはそこだと思うので、それもやらなきゃいけない(笑)

最後に一つだけ。島田さんの思い描く未来に向けて会社としてはできそうですか?壁があってなかなか難しいのか、賛同してもらって進んでいけそうなのか、いかがでしょうか?

今の課のチーム5名は考え方も似ています。
現実的なことは考えつつも、僕の意見は尊重してもらっている環境なので今の課はいいチームだと思っています。ただ、弊社の悪いところは別の課とうまく連携できていないことです。

今でこそ改善されてきたが、例えばアパレル業界には必須のECとの連携が不適当なことがある。
そういった連携や、自分たちが思い描くものを上に納得してもらえるような準備を今お店でしています。ただ準備をするためのスタッフが育っていないので、そこを初めにやっていかないといけない。やることは明確です(笑)

やることが明確だとちゃんと取り組んでいけるからいいですね。ありがとうございました。
Lee japan (リー・ジャパン)
1911年頃に誕生したアメリカの老舗ジーンズブランドのLee(リー)は、カンザス州がブランドの拠点となり、牧畜や農業が盛んな土地柄を生かしたワークウェアの製造が始まりのブランド。
日本では、1972年から繊維専門商社の堀越商会が販売を開始し1983年からはLee japan(リー・ジャパン)が運営。
1986年にLee japan(リー・ジャパン)がEDWIN(エドウイン)の子会社となり、輸入販売だけでなく、Lee(リー)ブランドの日本国内での生産を開始。