メーカーズシャツ鎌倉(鎌倉シャツ)の強みを社内で再共有し次の繁栄に繋げていくには?
こういうところがうちの強みであり優位性であるというのを、当たり前と思っていた分忘れかけている部分もあったので、改めて外部の方からご指摘いただくことでハッとするというかそこに気づけました
クライアント /
メーカーズシャツ鎌倉 : 村上様 肥合様 吉村様
インタビュアー /
PLAY inc : Baron Goo
本日お聞きしたい内容は大きく3つあります。まず1つ目はPLAYと鎌倉シャツさんとの取り組みについてお聞きしたいと思います。2つ目は販売研修や対人関係構築などの販売員さんに向けた研修について、最後3つ目はそれらのことも総括していくつか質問したいと思っていますので、よろしくお願い致します。
では、早速1つ目のPLAYとの取り組みについてお聞きします。PLAYに依頼をされるまでの鎌倉シャツさんの課題があったとしたらそれは何でしたか?
時期はちょうど代替わりした時です。
コロナになる前のその時期を考えると、1つは商品バリューやそこに付随するような価格が強みであるビジネスモデル、もう1つは1代目である会長や社長の人柄や力強さに象徴する創業者のカリスマ性、その2つが相まって売り上げが取れていました。
その後、コロナになり代替わりもして、さらにビジネスシャツを求める人もそこまでいなくなった。
本来、強い会社だったら接客力や商品分析の力とかはあって然るべきもの。ところが、今まで2つの軸で売れていた鎌倉シャツは、そこがなくても売れていたためにその課題が露呈したと私は思っています。
コロナ前、創業者の方がされていた当時に売れていたのは、鎌倉シャツさんと認知されてブランド力で売れていたのでしょうか?
まずビジネスシャツが圧倒的に世の中で求められていました。低価格なものはある、高くて良いものもある。でも、低価格で上質的なものは世の中にそこまでなくて、比較的他ブランドにもあまりなかった時に選ばれて売れていた。
とはいえユニクロやスーツカンパニーがあるよねと言われるが、我々のブランドを、相対的に見ればいますが、そもそもそこと比べている方は接客していてあまりいないんです。なので、そういったところで選ばれていたと思います。
今のPLAYは取引先と伴走していくような伴走型コンサルという名で取り組んでいますが、最初は総合的にというよりまずは四元本人の研修などからスタートしていた?
そうです。
そこから今のように販売の研修や対人研修をしながら総合的に見させていただくように変化をしているんですよね。 その伴走型コンサルに変化していったというか、それを導入していくことになったきっかけは何かありますか?
四元さんから対人関係などを含むマネジメントの軸と接客面などの軸をご提示いただき、こちらはそのフォローをして研修を組んでもらうというものでした。
経緯と言うよりは、提示していただいたものがこちらの弱みの部分でしたので、それに合わせて研修を行っていただきました。
そのマネジメントや接客面で、今何か変化や成果のようなものは出てきていますか?
人事部の主観としては普段やってこなかった商品分析とかお客様への伝え方などが可視化できて作業としてやることができるようになったことで、色々とイベントの結果にも繋がっているというのは見ていてすごく思います。
マネジメントに関しては、対人関係の研修をやっていただいて、もちろん全員が全員ではないと思うんですけど、今悩んでいることや不安っていうのをこちらに言ってくれるきっかけにもなりました。
実際に伝え方や捉え方は目に見えるものではないので難しいですけど、意識してみようと思う人はたくさん増えたように感じています。
四元さんの研修を受けてペルソナ分析や商品分析をするようになりました。
新作が入ってきたときにスタッフ自らまずは商品のことを知ろうとしたり、リカバリトークの共有を店舗内で責任者の方たちが率先して行って頂くようになってきています。そういったところがすごく力になっているし身に付いてきている部分かと思っています。
販売研修や対人研修の項目に移らせていただきます。今行っている販売講習などによって、店頭の販売員さんの心づもりやモチベーションの変化というものが感じられますか?
今までの鎌倉シャツは接客している人は接客、接客してない人は業務、みたいなところがあっていかに業務を進めるかというのがあったんです。
あまり他者の接客に興味を持ってなかったスタッフでも意外に立ち止まって見るようになったので、そういった意味ではそこの効果は我々が思っているより販売管理システムの導入に関して今現在はよかったのかなと思っています。
販売員さん個人が目の前のお客様を接客しているというより、お店に居るスタッフみんなで接客できるような体制に変わっていっているということですね?
そうですね、はい。
答えを聞いていると非常に好印象のように感じますが、肥合さんと吉村さん何か補足ありますか?
販売管理システムや販売研修の話をさせていただくと、可視化できたり柔軟に考えるようになったことはすごく大きいと思います。
今までの販売では接客のことを考えながらやらなくても売れていた時代が背景にあって、チームで売ろうという主流のやり方だったのに対して一人一人の能力値みたいなものが分かるようになることに対しては全員が全員賛成というわけではない。
これからはそれが見えるようになっちゃうんですか?と思われていて、それをプラスと考える人が販売管理システムを導入していて、それをリスクと考える人は導入しないというのもあって、モチベーションっていう意味で高まった人もいればそうでない人もいるのが事実です。
もともと個人の売上とかを出していない会社なので、そういったところでちょっと不安な部分もあったんですけど、導入した店舗からはすごくいい反応をいただいています。
販売管理システム自体はどちらかというとプラスに捉えていただいているという事ですね。
自分の弱みを知ることができたり他のスタッフをちゃんと俯瞰して見ることができるようになったと導入している店舗からはすごくいい意見をいただいています。
対人関係構築の研修もさせていただいたと思います。研修後にスタッフ関係や育成について変化などを感じることはありますか?
今のコロナの状況もあり余計なことを考えてしまう人がすごく増えています。そこに来てのいいタイミングでのあの研修だったと思います。
その後、引き続き面談とか巡回していると店舗内ではうまくコミュニケーションを取りづらい人とかもいるなかで、その上で出てくるワードが研修で学んだワード「それってちょっと認知の歪みだよね」というような言葉が何度も出たんです。
研修で学んだキーワードとなる言葉は頭によぎるようで、自分自身に対してとか対人関係の構築に非常に活かしているんだろうなと私自身感じます。 内容がとてもリアルな話でした。
社内勤務の方や店頭以外の勤務の方が、店頭の良くなっていっている雰囲気に影響されてモチベーションや気持ちに変化を感じることはありますか?
1つ良い例だったなと思うのは、商品についてのリカバリートークの準備をお店では必要性がある時にやる習慣がついてきたんですけども、ECにも入れ込もうとなりました。
お客様が疑問に思うことやよくある質問というのはECで検索している人も同じマインドであるはずと、お店でまとまったものをECの方にパスして、受け取ったものを活かす流れがあったのは良い効果だったなと思っていますね。
企画会議に四元さんが入ってくださって、受け身ではなく積極的に店舗の意見を伝えるように質問していこうという部分に関しては、出来てきていると感じます。
企画の方々も店舗から出る質問に対しての対策も出来ていると思うので、そういったところはすごく良い部分だと思っています。
企画説明会と自分たちの部署ですかね、人事とリテールで見ると触発されてという感じではないんですけど、研修を受けて論理的に考えるようになったり説明できるようになったかなと思います。
結構人事はいつも研修を見させていただいて、今後の社内研修でも取り入れたいねとか、こういう伝え方をすると相手には伝わりやすいんだろうねって結構話しているので。
そういったことが今後に役立てられるように自分たちの身についたかなと思います。
改めまして、今こうして外部のPLAYに依頼をしていただいていますが、このように外部に依頼をすることで何かメリットになることはありますか?
研修でシャツの歴史や鎌倉シャツと他社との比較などをしました。
ずっと会社に居るとうちの商品のことを自分たちはよくわかっているという感覚に結構なっていて、詳しく他社と比較してうちの商品がどのぐらい優れているのか?もともとシャツはどういうものか?など深いところまではやっていませんでした。
会社の中身を知ることや優位性を知ることをやったことによって改めて気づかされる部分があった。
こういうところがうちの強みであり優位性であるというのを、当たり前と思っていた分忘れかけている部分もあったので、改めて外部の方からご指摘いただくことでハッとするというかそこに気づけました。
今まで外部研修じゃなくてずっと社内でやってきたんですけど、すごく痛いところを突いてもらったっていうのが非常に大きかったなと思います。
僕らはこの先の関係性を考えると、強く言えなかったりするところを「それどうなんですか?」みたいに言ってくれるのは、外部だからこそやってもらえたのかなってのは正直あります。
あとはマーケティングや販売心理、システムのことをプロの方から聞けることで、考え方や分析の仕方、施策の出し方、提案の仕方などをしっかり学べたことは外部じゃないとできないことだなと思いました。
二人が良くまとまっているんで、言うことはないです。(笑)
しどろもどろになっちゃいましたけど、大丈夫ですかね(笑)
全部伝わっていると思います。
今PLAYとの取り組みである伴走型のコンサルが続いていていますが、仮に終えた時に、鎌倉シャツさんが企業としてどうなっていたいという未来の思いやイメージは何かありますか?
いい意味でルーティン化させる。 というところまで定着させるのが非常に重要ですし、課題かな。
「文化、定着、浸透」が我々としてはこれから繁栄して続けていく上で大切。特にお店に来る人達はこれからもっとお店に来る意味やお店の力を求めるじゃないですか。
なので、そういったところを教えてもらった今後は、そこが課題であり理想形かなと思っております。
文化として当たり前のように定着させるっていう言葉は強いですね。すごくいいですね。当たり前ですけど何か?って企業としてできるようになっていたら強いですよね。
当たり前のことっていうのは同じ社内の人たちが伝承していたことの当たり前だったんです。
だけどそこっていつの間にか井の中の蛙だったり、成長できるような伝承ではないというか。 なので、今回教えていただいたことを定着させていきたいと思っています。
Maker’s Shirt 鎌倉
創業以来「世界で活躍するビジネスパーソンをシャツで応援する」をモットーに、世界に唯一無二の最高のシャツづくりをする創業1993年のメーカーズシャツ鎌倉。
その縫製技術は日本の細かな職人技と卓越した技術力によって世界最高レベルを誇り、選びぬかれた最高品質の生地を使用。
「上質で納得価格」を実現させるために、縫製工場をはじめ生地や副資材メーカーと直接取引することで中間コストを削減。
唯一無二のものづくりの、日本製のシャツを鎌倉から世界への挑戦を続ける老舗企業