ロジックと感情がVMDを成功に導く鍵
こんにちは。VMDコンサルタント PLAY齋藤です。
本日はロジックと感情、相反する二つを理解することで成功するVMDと題してロジックをもとに作られる原則と感情を揺さぶることで購入につなげるVMDをご紹介します。
ロジックでつくるVMDの原則
今まで他のブログやSNSなどでも発信していますが、VMDとは基本的に心理学や行動学に基づいて成り立っているシステムです。
このロジックは「お客さまがこのように動く時にはこのような動線が必要」や、店内の導線を考える時や商品の陳列の際に目線の動きや回遊する方向などを参考に作られています。
例えばみなさんご存知のハンガーの向きなどはこの行動原理に基づいて右手(利き手が多いため)でハンギングされている商品を持った時に商品の前面がお客様に対面するようになるために左側から右側に流れるように配置されています。
また、目線は左から右に流れるのでプライスPOPは左下に、右手(利き手)を使いやすいようにバッグや小物は左手に持たせるなど一定の原則が存在しています。
細かく言えば出店の際のレギュレーションのように什器間の通路幅○○cmなどこれも大人がすれ違うためのスペース確保のために館によって決められていたりします。
この原則をしっかりと理解して店内の導線、什器レイアウト、商品レイアウトに反映させ、効率や居心地の良さなどを追求して落とし込んでいくことを「ロジックで作るVMD」といいます。
感情でつくるVMD
一方、感情で作るVMDとはディスプレイによる部分の大きなもので、主に視覚を軸にお客様の感情を揺さぶり購買につなげることを指しています。
簡単にいうと「この〇〇めっちゃかわいい!」などというように良い感情を呼び起こし、購入意欲を高めるためのディスプレイのことです。
この部分も非常に大切でどんなに良い商品、また逆にあまり良くない商品(デザインや素材のマッチ度合いにより社内の評価が低いもの)でもその魅力を最大に引き出さなければ良い商品の魅力が半減、良くない商品が少しでもよく見えないのでそれを見たお客様に魅力が伝わらないので心が動きません。
この心を動かすことは社会的情勢により購買意欲が湧かない、欲しいものや必要に迫られて購入する必要がない場合には特に重要で、不況の時ほどVMDと言われる所以です。
お客さまが購入に至らない場合は購入に対するデメリットを感じ、購入に至る場合はメリットが勝るというよりはデメリットをこえる感情の高まりが要因と言われています。
この感情の高まりを誘発させる大きな要因にVMDが入っています。
みなさんもご自身が買い物にいったさいに店舗に入るか入らないかを決めるのにまずぱっと見の店舗の雰囲気やディスプレイされている商品を魅力的に感じるかどうか?が大きいと思います。
この入るか否かの決定は3秒といわれていますので頭で理解するまえの感情の反応を得るためにVPやファサードは特に力を入れてディスプレイすることが重要です。
まとめ
入店を促す、購入につなげるためのディスプレイを「感情」、入店後や接客の際の導線、ストレスを感じない通路幅、セット販売のための商品レイアウトなどが原則に基づく「ロジック」となります。
このようにVMDには大きく分けて2つの種類があり、そのどちらもなくてはならない要素であることを理解して必要なところに必要な種類のVMDを実践することで売上を最大化するというVMDの目的が達成できるようになります。